ニュース番組でイギリス王室の解説も務める、氏家理恵先生が2024年度に続き、2025年度もスペシャル連続講座を実施!

聖学院大学は、2013年に上尾市と連携に関する包括協定を締結し、地域とともに学びを深める取り組みを進めています。2024年度より始まった大谷公民館との連携講座では、「多様な文化を学び、幅広い探究心を育むこと」をテーマに、毎回多くの市民の皆さまにご参加いただいています。2025年度は昨年度に続く人気の「イギリス文化シリーズ」となり、30名募集のところ倍近い応募があり大変好評をいただいています。

<p>聖学院大学は、2013年に上尾市と連携に関する包括協定を締結し、地域とともに学びを深める取り組みを進めています。2024年度より始まった大谷公民館との連携講座では、「多様な文化を学び、幅広い探究心を育むこと」をテーマに、毎回多くの市民の皆さまにご参加いただいています。2025年度は昨年度に続く人気の「イギリス文化シリーズ」となり、30名募集のところ倍近い応募があり大変好評をいただいています。</p>

第一回「イギリス映画と階級社会」開催報告

第一回「イギリス映画と階級社会」開催報告

2025年10月20日(月)、上尾市大谷公民館にて、全2回シリーズ講座「イギリス映画に描かれる階級社会」の第一回を開催しました。講師には英文学・英語圏文化研究の専門家である氏家理恵先生を迎えました。

講座の前半では、イギリス社会を特徴づける上流・中流・下層の三階級について解説がありました。上流階級は王侯貴族やジェントリ階級を中心とし、中流階級は経済的に裕福でありながら爵位を持たない階層で、さらに上・中・下に細分されること、下層階級は労働者階級として社会を支えてきたことなど、イギリス独特の階層構造が紹介されました。

後半では、映画における階級意識の表れが取り上げられました。『ダウントン・アビー』を例に、屋敷の主人と使用人の関係や微妙な社会的距離感を読み解き、中流階級が上流文化に接近する様子がどのように描かれているかを考察。また、ファンタジー作品でも衣装・言葉遣い・社会的振る舞いの中に巧みに階級文化が反映されている点が紹介されました。

受講者からは、「今でもイギリスの階級が強く意識されていることに驚いた」といった感想が寄せられ、イギリス社会の奥深さに触れる貴重な機会となりました。

次回は10月27日(月)に開催予定で、映画作品を通してイギリス王室の理解をさらに深めていく内容となります。

PROFILE氏家 理恵(うじいえ・りえ)
聖学院大学人文学部欧米文化学科教授

筑波大学大学院 文芸・言語研究科修了。文学修士。

専門はイギリス文学や英語圏文化、美学・芸術論。イギリス王室についてニュース番組で解説を担当。映像を通した地域活性と情報発信にも取り組み、映画に関するセミナーや、劇場や映画館等にて上映後のアフタートーク等も多数務め、好評を博している。