政治経済学科では9月16日(火)~20日(土) に韓国・ソウルを舞台に5日間のフィールドワークを実施。9人の学生が参加しました。テーマは「古いものを生かしたリモデリングによる地域再生」。カフェや市場、歴史的建築を巡りながら、まちがどのように生まれ変わったのかを自分の目で観察しました。社会のしくみを体感する旅が、学生たちにどんな学びと成長をもたらしたのでしょうか。
授業で世界へ。―政治経済学科の「韓国フィールドワーク」とは―
この「韓国フィールドワーク」は、政治経済学科の正規授業として開講され、2単位が認定される実践型プログラムです。
出発前には、韓国の経済・文化・都市政策を学ぶ事前授業を実施。現地では、学生自身が“社会の現場”に立ち、街を歩き、観察し、考察します。
5日間の研修では、都市再生プロジェクトの現地視察や、地域活性化をテーマにしたグループワークを行い、帰国後には成果をレポートとしてまとめます。
ただの海外旅行ではなく、「現地で学び、考え、発信する」ことがこの授業の最大の特徴です。机上の知識を、実際の街で確かめる。その経験が、社会を見る視点を大きく変えていきます。

伝統家屋「韓屋 (ハノク)」を活かした北村韓屋村
研修の舞台は、韓国の首都・ソウル。
この街は、アジアの中でも特にリノベーション文化が発展している都市です。かつて工場地帯だった聖水洞(ソンスドン)は、今では若者に人気のアートエリア。古い倉庫や工場をカフェやギャラリーに生まれ変わらせる“再生のデザイン”が街の象徴となっています。
また、北村韓屋村や益善洞(イクソンドン)では、伝統家屋「韓屋(ハノク)」を活かした店舗が立ち並び、過去と現代が共存する独自の空間が広がっています。
観光地としてのにぎわいの裏には、住民の生活や文化をどう守るかという課題も存在し、まさに「地域活性化と共存のリアル」を学べる場所です。
政治経済学科がこの地を選んだのは、経済・文化・社会が一体となって動く“都市の今”を、学生自身が肌で感じることができるから。
ソウルは、地域の再生がどのように人々の暮らしや経済を変えていくのかを考える、まさに絶好のフィールドです。
古い劇場を大胆にリノベーションした京東市場のスターバックス
現地では、学生たちがグループに分かれて、再開発エリアを中心にフィールドワークを実施。
清渓川(チョンゲチョン)では、かつて高架道路で覆われていた川を再生し、人々の憩いの場として蘇らせた都市政策を観察。「都市に自然を取り戻す」取り組みに、学生たちは驚きを隠せませんでした。
京東市場では、古い劇場を大胆にリノベーションしたスターバックスを訪問。文化遺産を活かしながら、経済を動かす新たな空間デザインの可能性を学びました。
聖水洞では、廃工場をリノベーションしたカフェやアパレルショップなどを訪れ、古い素材の質感を生かした空間づくりの工夫を実感。学生は、「古いものを残すことで、逆に新しさが際立つ」ことを実感しました。
街を歩くたびに、“まちの再生”が人々の暮らしにどのように影響するのかを考える――それが、このフィールドワークの醍醐味です。
活気のある京東市場を見学
廃工場をリノベーションしたカフェ
城郭の跡を公園として整備した城郭公園
かつて実際に使用されていた線路を取り込んだカフェ
韓国料理も楽しみました
モスクにも訪れ、韓国の多文化共生にも触れました。
大学の授業で海外へ行き、現地で社会を学ぶ。
それは、教室の中だけでは得られない“生きた学び”です。
政治経済学科のフィールドワークは、世界を舞台に「学ぶ力」を育てます。
あなたも、次は現地で社会を見つめてみませんか。