人文学部 国際文化学科 教職課程にて「英語教育特別セミナー」を開催しました。講師に聖学院中学校高等学校 英語科教諭の伊藤大輔先生をお迎えし、学習の質を高める評価の視点「ICEモデル」と、授業内の対話を引き出す枠組み「CDFs(Cognitive Discourse Functions)」を中心に、明日から使える問いづくり・英語の発話を引き出す授業設計について学びました。

<p>人文学部 国際文化学科 教職課程にて「英語教育特別セミナー」を開催しました。講師に聖学院中学校高等学校 英語科教諭の伊藤大輔先生をお迎えし、学習の質を高める評価の視点「ICEモデル」と、授業内の対話を引き出す枠組み「CDFs(Cognitive Discourse Functions)」を中心に、明日から使える問いづくり・英語の発話を引き出す授業設計について学びました。</p>

セミナー後の集合写真

セミナーに先立ち、聖学院中高で授業見学

セミナーの事前学習として、聖学院中学校高等学校を訪問し、ICEモデルとCDFsを活用した「スピーキングを中心とした中学1年生の授業」を見学しました。教室では、生徒の発話を引き出す問いの出し方や、ペアワークの組み立て方、発話を「学びの深まり」につなげていく授業運営を間近に見ることができ、理論が現場でどのように機能するのかを具体的に捉える機会となりました。

ICEモデルで「学びの深まり」を可視化する

セミナー前半では、学習の成長過程を 「Ideas・Connections・Extensions」の3段階で捉える「ICEモデル」を扱いました。ICEモデルは、学びのプロセスを段階的に捉えられる質的な学習評価モデルであり、学習の質を評価し、次の学習を促す視点を与えてくれます。
また「Ideas・Connections・Extensions」という共通言語を授業内で用いることで、生徒達に「理解をどこまで深めるのか」を明確に伝えられる点も共有されました。

Pair Work:授業観察をICEで振り返る

講義の途中にはペアワークを挟み、授業見学で印象に残った場面を手がかりに、
Ideas:印象に残った授業の場面を自分の言葉で説明する
Connections:その場面と自分の経験と照らし合わせて語る
Extensions:授業と自分の経験から分かることを一般化し、社会への貢献まで考える
という流れで対話を深めました。見学した中学1年生の授業での発話場面も思い起こしながら振り返ることで、「問いの重ね方」が学びの深まりと発話の質に直結することを体感できる時間となりました。

CDFs:思考のプロセスを「言語化」して、対話を引き出す

CDFs(Cognitive Discourse Functions)を用いた『問いの型』と授業設計のポイントを解説

CDFs(Cognitive Discourse Functions)を用いた『問いの型』と授業設計のポイントを解説

後半では、授業内で生徒の対話を促す方法として CDFs(Cognitive Discourse Functions=認知談話機能)が紹介されました。CDFsは、教室で学習内容について考える際の「思考のプロセス」を言語化した枠組みで、「分類・定義・描写・評価・説明・探究・報告」 の7つの機能から捉えます。 さらに、CDFsは「教える内容」と「必要とされる言語能力」を結び付けてくれる点が授業設計上の大きな利点として強調されました。

「定型の問い」で英語授業準備を進める

授業のたびに問いをゼロから考えるのではなく、CDFsに基づいた定型の問いを持っておくことで、授業準備の負担を減らしつつ、学習者の思考を段階的に深められます。 セミナーでは 「Describe / Define / Report / Explain」などに対応した英語の問いの型も提示され、見学授業で見られた「教員と生徒、また生徒同士のやり取りの活性化」が、問いの設計によって支えられていることを理論面から確認できました。

学生の声(感想より)

  • Connectionsでは英語で表現しようとする姿勢を大事にしている、という視点が参考になった
  • 英語スピーキングの評価が難しいと感じていたが、ICEモデルで『見える化』できそうだ
  • 授業づくりで、言語活動を考える上で『なんのための活動か』を意識していきたい
  • 現場の授業を見たうえで理論を学べたので、自分の授業に落とし込むイメージが湧いた

    今後も国際文化学科教職課程では、学校現場と大学での学びを往還しながら、
    学生が「英語対話を生み出す授業づくり」を具体的に身につけられる機会を継続していきます。