2026年1月7日(水)、心理福祉学科では講演会「多様性を大切にできる人と社会に」を開催しました。講師は、心理福祉学部の田村綾子教授が会長を務める日本精神保健福祉士協会の会員で、LGBTQ支援の第一線で活躍する認定NPO法人ReBit代表理事・藥師 実芳(やくし みか)氏。チャペルという特別な空間で語られたのは、「知ること」から始まる支援のかたちでした。これから社会の担い手となる全ての学生、そして未来のソーシャルワーカーを目指す学生たちは、この学びをどう受け止め、どんな成長を見せたのでしょか。本学ならではの実践的な学びをレポートします。
認定NPO法人ReBit代表理事。社会福祉士/精神保健福祉士/国家資格キャリアコンサルティング技能士2級。
早稲田大学大学院卒。LGBTQもありのままで未来を選べる社会を目指し、20歳でReBitを設立。行政/学校/企業等でLGBTQやダイバーシティに関する研修実施、LGBTQへキャリア支援提供、国内最大級のダイバーシティに関するキャリアフォーラムの開催や、日本初LGBTQフレンドリーな就労移行支援事業所(福祉サービス)を開所。世田谷区、新宿をはじめ行政で検討委員を務める。青少年版国民栄誉賞といわれる「人間力大賞」受賞、ダボス会議が選ぶ世界の若手リーダー、グローバル・シェーパーズ・コミュニティ選出、オバマ財団が選ぶアジア・パシフィックのリーダー選出。共著に「LGBTってなんだろう?」「トランスジェンダーと職場環境ハンドブック」など。
LGBTQという言葉は、SNSやメディアで目にする機会が増えています。しかし、「知っている」ことと「理解し、支える」ことの間には大きな違いがあります。心理福祉学科では、国家資格である社会福祉士や精神保健福祉士などのソーシャルワーカーを目指す学生だけでなく、心理や福祉を学ぶすべての学生にとって、多様性の理解は欠かせない基礎力だと考えています。本講演会には全学科から学生が参加し、若者世代の関心の高さと、学びを社会につなげようとする姿勢が感じられました。
講演は、薬師氏自身のプロフィール紹介は、幼少期に海外で過ごした経験から始まり、LGBTQ支援活動に取り組むようになった背景が語られました。児童期からの違和感や孤独、就職活動で直面する壁、老後や公共施設での不安など、当事者が人生のさまざまな場面で抱える悩みは決して一部の人だけの問題ではありません。
藥師氏は「多様性は、対話を重ねることで前に進む」と語ります。社会からこぼれ落ちてしまう人を減らすために、支援の“網目”を細かくしていくこと。その中でソーシャルワーカーは、声になっていない声を見つけ、代弁する存在ではないかと伝えられました。
当日は約200名が参加し、講演後のアンケートでは、96%が「よく理解できた」「理解できた」と回答。学生からは「福祉現場における支援者のリスク」や「アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)に対する考え方」など鋭い質問が次々に上がり、学びを深める対話の場に。心理福祉学科では、ベテランソーシャルワーカーの講演や福祉・医療などの現場に近い学びを通して、知識を得るだけでなく、自分の考えや行動を見直す力を育てています。
学びを行動につなげる、心理福祉学科の取り組み
心理福祉学科の学びは、知識を学ぶだけでなく、自分の内面を見つめなおし、人や社会とどう向き合うかをを問い続けます。多様性を理解し、行動に移せる力は、これからの社会に欠かせないスキルです。誰かの「居場所」になれる専門職を目指して、あなたもここから一歩を踏み出してみませんか。