地域×高校生×大学生

本学では昨年度、能登半島において、県内大学や被災地支援団体と連携し、復旧・復興支援を目的としたボランティア活動を展開してきました。今年度は新たな取り組みとして、本学学生が立ち上げた県内の大学生らが活動する学生団体そよかぜ(以下、そよかぜ)が中心となり、石川県鳳珠郡能登町を訪問するボランティアスタディツアー(9月19日~22日)を実施しました。本ツアーは、高大連携協定を締結している自由の森学園高等学校との共同企画・運営により実現し、現地では宇出津・新村地区の青年会「新村新友会」に大きなサポートをいただきました。なお、実施にあたり公益財団法人日本財団ボランティアセンターに共催いただきました。

<p>本学では昨年度、能登半島において、県内大学や被災地支援団体と連携し、復旧・復興支援を目的としたボランティア活動を展開してきました。今年度は新たな取り組みとして、本学学生が立ち上げた県内の大学生らが活動する学生団体そよかぜ(以下、そよかぜ)が中心となり、石川県鳳珠郡能登町を訪問するボランティアスタディツアー(9月19日~22日)を実施しました。本ツアーは、高大連携協定を締結している自由の森学園高等学校との共同企画・運営により実現し、現地では宇出津・新村地区の青年会「新村新友会」に大きなサポートをいただきました。なお、実施にあたり公益財団法人日本財団ボランティアセンターに共催いただきました。</p>

ツアーレポート

輪島市町野町にある「もとやスーパー」の本谷代表にお話を伺いました

輪島市町野町にある「もとやスーパー」の本谷代表にお話を伺いました

被災地の現状を学ぶフィールドワーク

ツアーの前半2日間では、能登半島の被災状況と地域の魅力について学ぶフィールドワークを実施。昨年の豪雨により大きな被害を受けた輪島市町野町の「もとやスーパー」では、地域のスーパーとしての役割、災害時の対応、今後のまちづくりの展望について、本谷代表より貴重なお話を伺いました。

そのほか、輪島朝市の跡地や海岸隆起の現場も視察し、自然災害の深刻さを肌で実感しました。また、2日目の夜には元能登町役場職員であり、新村新友会メンバーでもある小川勝則さんより、震災直後の支援活動や現在の取り組みについてお話を伺いました。「誰のために、何のために働く(活動する)のか」という根源的な問いを投げかけられる、心に残る時間となりました。

「つなぐマーケット」ではモルック遊びなどを行いました

「つなぐマーケット」ではモルック遊びなどを行いました

子どもたちとのふれあい・復興支援活動にも参加、地域文化に触れる機会も

3日目には、そよかぜが関わる法立山大乗寺「つなぐマーケット」に参加。地元の子どもたちとモルックや輪投げを通じて交流し、互いに楽しい時間を過ごしました。また、自由の森学園の生徒有志は、北陸学院大学・田中純一教授と連携し、穴水町での廃駅周辺の草刈り活動に参加。地域の方々とともに作業に取り組む中で、新たなつながりが生まれました。

また今回サポートいただいた新村新友会は、宇出津の伝統行事「あばれ祭り」の担い手でもあります。滞在中には、新村新友会メンバーのご好意でまち歩きを行い、祭りの歴史や詳細について直接話を伺う機会がありました。地域の文化を肌で感じる貴重な時間となりました。

最終日には振り返り会を行いました

最終日には振り返り会を行いました

能登での4日間を次の一歩につなげる

今回のボランティアスタディツアーは、高校生・大学生にとって、地域との関わり方や自分の将来について深く考える機会となりました。また、地域の皆さんのあたたかさに触れる中で、人と人とのつながりの大切さを実感する4日間となりました。

今後も本学では、学生が地域や社会と直接関わりながら、多様な学びを深める機会を大切にしてまいります。

参加学生の感想

・この活動を通して今後取り組みたいこととして、自分のマインドとしては人から受け取ったものを表現し、社会に循環させていくことと、もっと私は人や周囲に目を向けようと思う。小川さんの話は人に矢印が向いていることを実感した。それは話の中で出てきた「恩送り」や映像で、多くの人に助けていただいている、など常に他者の存在、重みを感じており。私にはこの視点が足りてないと感じた。そのため、他者に矢印を向けた視点を養っていきたい。(心理福祉学科3年)

・この経験を通して、私は今後の学生生活で二つのことに取り組みたいと思う。第一に、もっと地域のボランティア活動に参加したい。留学生だからと遠慮せず、できる範囲で積極的に協力したい。第二に、外国人として日本人と留学生の架け橋になれるよう努力したい。文化や言葉の違いをこえて、人と人をつなげる存在になりたい。そのために、勉強だけでなく、人と関わる経験も大切にしたいと思う。能登で過ごした四日間は、私にとって忘れられない時間である。災害の現実を知り、人々の強さと温かさを感じ、そして自分のこれからの課題を見つけることができた。この体験を大切にして、これからの学生生活につなげていきたい。(政治経済学科1年)

活動の様子