聖学院大学は2011年3月11日に起きた「東日本大震災」において、発災直後から復興支援活動を行っています。 発災から10年以上を経て復興は進んでいる一方で、家族や身近な人々を亡くした方々の心の復興や、“人が住めない地域”となった地域のコミュニティ再生には、なお多くの時間がかかります。 震災を学び、自分たちにできることを考え、実践する2泊3日のボランティアスタディツアー(2025年8月15日~17日)を実施しました。 なお、実施にあたり公益財団法人日本財団ボランティアセンターに共催いただきました。
8月15日~17日に東北ボランティアスタディツアーを実施し、学生23名、教職員5名 計28名が参加。学び多き3日間を過ごしました。
ツアーの様子は、聖学院広報noteにて紹介しています。《noteはこちらから》
【プログラム】
1・2日目:Team大川-未来を拓くネットワーク-*主催の「おかえりプロジェクト」(石巻市震災遺構大川小学校)の準備、実施におけるボランティア活動
3日目:震災遺構仙台市立荒浜小学校の見学、菅野雄大さん(聖学院大学卒業生)の語り部、東北の魅力発見プログラム(かわまちてらす閖上訪問)
宮城県石巻市にある大川小学校では、東日本大震災による津波で、当時小学校に通っていた児童74名、教職員10名の尊い命が失われました。「二度と繰り返さない」「子どもたちの命を真ん中にする」ことを伝えるため震災遺構となり一般公開されている大川小学校のある地域は、現在では災害危険区域に指定され住むことができません。
大川小学校の卒業生らが立ち上げた『Team大川ー未来を拓くネットワークー』は、災害危険区域となった自分たちが育ったふるさとに再び人が集い安心して語り合えるような交流拠点づくりや、イベント実施、全国での講話活動などを行っています。
今回ボランティアとして参加した「おかえりプロジェクト」は、大川小学校を会場に、大川小学校の卒業生、地域の方々、心を寄せる方々が安心して帰れる場・再会の場として実施されました。
・おかえりプロジェクトを通して、あの日あの場所で何が起きたのか、自分の目で見て聞いて感じられたことがすごく良かったと思います。これからも私たちにできることは何かという問いをずっと念頭に置いて生きていかなければいけないし、考えるだけでなく自ら実践していく、それがあの日あの場所で犠牲になった方々の思いを忘れない為にできることなんじゃないかなと思います。
・地域でどこに誰が住んでいるかとか、足が悪い人がいるとか知っているおかげでいざというときに助け合いができると仰っていて、たしかに大切なことだなと考えさせられました。東京や埼玉では防犯面で難しい部分があるけれど、せめて両隣の家だけでも関わりをもつようにしていきたいなと思えました。
活動先との顔合わせ兼打ち合わせ
手分けしてテントを設営
チームに分かれ、「おかえりプロジェクト」で灯す灯篭の設置場所について打ち合わせ
手分けして灯篭をセッティング
子どもたち向けのワークショップも実施
宮城県出身の聖学院大学卒業生で、在学時、震災復興ボランティア活動に取り組んでいた菅野さんの語り部