2026年2月25日(水)、聖学院大学のエルピス館食堂前にて、「2025年度 レバノン杉植樹式」を執り行いました。レバノン杉は、聖書に70回以上登場し、神の栄光や高貴さを象徴する神聖な樹木です。このたび植樹された苗木は、聖書植物研究家であり女子聖学院中高園芸ボランティアの島田洋子氏が、西南学院大学聖書植物園より分けていただいた苗木を長年大切に育ててきたもの。「神を仰ぎ 人に仕う」を建学の精神とする聖学院大学にふさわしい樹木として、このキャンパスに根づくことを願い、ここに植樹されました。
| 当日の朝、上尾の空は静かな雨に覆われていました。式典は午前10時に開式。司式を務めた菊地順 学校法人聖学院院長による黙祷に始まり、参列者一同で讃美歌66番「三一の神(聖なる、聖なる、聖なるかな)」を歌い、厳かな空気の中で式が進行しました。 聖書朗読では、詩編104編16〜17節「主の木々、主の植えられたレバノン杉は豊かに育ち、そこに鳥は巣をかける」、そしてエゼキエル書17章22〜23節が読み上げられました。高いレバノン杉の梢から柔らかい若枝を切り取り、高い山の上に移し植えると、それが枝を伸ばし実をつけ、うっそうとしたレバノン杉となり、あらゆる鳥がその下に宿る――。この聖句が語る生命の力強さと包容力は、まさにこの植樹式が目指す姿そのものでした。 |

学校法人聖学院 菊地順院長による奨励
菊地院長は祈祷と奨励の中で、当日の雨について触れました。「昨日まで日本各地で渇水のニュースが報道されていました。そうした中にあって、今日は朝から雨が降っています。これは恵みのためです」と語り、コリントの信徒への手紙にある「わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし成長させてくださったのは神である」という言葉を引きながら、この植樹式が単なる記念行事ではなく、神の導きの中にある出来事であることを静かに、しかし力強く語りました。
また菊地院長は、レバノン杉の特徴について「日本のスギのようにまっすぐ垂直に伸びるイメージとは異なり、マツ科に属し、横に大きく枝を広げ、たくさんの鳥が宿ることのできる木になる」と紹介。丈夫で芳しい香りを放つ一方、歴史の中で乱伐され絶滅の危機にある貴重な樹木であることにも触れ、「危機にあるその木をこのキャンパスで育てていくことにも、神様の大きな摂理があるのではないか」と述べました。

八木規子 学長代行による挨拶
続いて、八木規子 学長代行が挨拶に立ちました。まず、苗木を長年にわたり大切に育ててきた女子聖学院中高園芸ボランティアの方々に深い感謝を伝えました。
「皆様が日々親しんで祈りを込めて育てていただいたこの苗木を、本日、聖学院大学のキャンパスにお迎えできたことを大変嬉しく、また光栄に存じております。」
詩編104編の聖句に改めて触れながら、当初は駒込で育てる計画だったこの苗木が上尾キャンパスに植樹されることになった経緯にも言及。「レバノン杉はいずれ大きく枝を広げる木です。より広い空がある上尾の地へと導いてくださったのは、神様の深いお計らいではないでしょうか」と語りました。
そして「駒込で芽吹いた皆様の大切な苗を、私たちはしっかり引き継がせていただきます。数十年後、この杉が空高く枝葉を伸ばしたとき、それを眺める人々が皆様の温かい献身とボランティア精神に思いをはせることを願っております」と結び、女子聖学院と聖学院大学を結ぶ「生きた絆」としてこの木を守り育てていく決意を述べました。

参列者が見守る中、レバノン杉の苗木がキャンパスに据えられた
挨拶の後、参列者が見守る中、植樹が行われました。八木規子 学長代行、島田洋子氏、小倉義明 元聖学院院長らの手によって、レバノン杉の苗木がエルピス館食堂前の芝生エリアにしっかりと据えられました。恵みの雨が静かに降り注ぐ中、スコップで丁寧に土が被せられていく一つひとつの所作に、参列者のまなざしが注がれます。
植樹を終えた後、参列者一同で讃美歌66番の3・4節を歌い上げ、司式者による祝祷をもって式は閉じられました。「主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の親しき交わりが、この場にいる一人おひとりの上に、また聖学院の関係者すべての人々の上にありますように」――その祈りの言葉は、雨に潤うキャンパスの静けさの中に、深く響き渡りました。
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レバノン杉(学名:Cedrus libani)は、マツ科ヒマラヤスギ属の針葉樹で、レバノンやシリアの高地を原産とします。樹齢1000年を超え、古代から建築材、造船、家具、棺等に使われた優れた木材として知られてきました。しかし乱伐により当時から絶滅が危惧されてきた貴重な樹木でもあります。聖書には70回以上登場し、キリスト教と深い関わりを持つ木として、その強さ、美しさ、芳しい香り、耐久性から、神の栄光や高貴さを象徴する神聖な樹木とされてきました。ソロモン王がエルサレム神殿を建てた際にも、内壁から至聖所に至るまでレバノン杉が用いられたと伝えられています。
このたび植樹されたレバノン杉は、聖書植物研究家であり女子聖学院中高園芸ボランティアの島田洋子氏が、西南学院大学聖書植物園より分けていただいた苗木を大切に育てたものです。「神を仰ぎ 人に仕う」を建学の精神とする聖学院大学にふさわしい樹木として、このキャンパスに根づくことを願い、植樹されました。